no title
母が嫌い
孤独になりたい
というより
一人になれる時間が欲しい
私の場所は何処にある?
いつまでこの半狂乱のおばさんの相手をしていればいいんだ
いつまで
この監視され続ける生活を続ければいいんだ
気持ち悪い
分かり会えない事が分かりきっている
その事すら理解してくれない
気持ち悪い
さっきまで殴るために為に使った手を
撫でまわす為に使う
そんな愛情を受け入れろという
それが普通だという
ドロドロと腐った感情が流れ込んでくる
いや
今まではきっと綺麗に受け止めていた
無理だ
生理的に受け付けつけられない
近くに居座っているというだけで吐きそうだ
音楽をかけっぱなしにする
何も聞こえないように
この部屋に自分以外の人間なんていないと自分に言い聞かせる為に
なりやまないで
ずっと続いていてくれ
思い出さなくてもいいように
ただそこにいる事を意識した瞬間に
それだけの事で
殺意がわかないように
no title
自分の部屋にいても視界には母がいる
いつも
いつもいる
僕は僕の部屋に居座ってパソコンをする母を見ていた
急に冷水を浴びせかけられたような気分になった
いや、正しくは物理的に脳ミソに直接冷たさが這い上がってきたような…
かき氷を食べて頭に痛みを感じる時に似た種類の痛みだ
急に殺意が沸き起こった
鈍い頭痛がしている
不眠症のせいで凄く眠い
どうせ寝つけないのに眠くなる
柔い意識に
殺意が混じる
吐き気がする
テンション
テンションだださがりだわーと思って
嫌な事を1つ1つあげてみる
こりゃあダメだわ
別に致命的な事なんて何一つ起こってないのだが
雪がゆっくり積もってゆくように
重い
息苦しいくらいに
重い
しかしその重さは
たまたま隣に座った女子と喋った瞬間に吹き飛ぶ
いや…なんて単純なんだと
自分で自分に引きながらも
なんだか楽しくなってしまったのだった
no title
いろんな人に会い続けていたが何となく消化不良をおこした気分だ
僕はきっと純情な感じが好きなのかもしれない
昔の繊細さを探り
何か乾いた臭いが肺に充たされた
最近NHKに出たよ
具体的な金
AV女優の中でも有名なAV女優の友達
重役のおっさんの求婚
一枚一万はする肉
面白いよね
面白さは僕もずっと求めていた
刺激を求めていた
楽しくなければ生きている意味などない
最悪、死ねばいいと思うんだ
でもとりあえずそこまで辛いことはない
同意出来る
しかし空虚だ
何でこんなに虚しいのだろう
月夜
朝から話続けて語りつくし何となく手持ちぶさただが
さすがにこの天気で今夜は月が綺麗ですね
なんて言ってもネタにすらならなそうだ
しかしこれ以上共通の話題も無かったのでとりあえず何となくポツポツと喋っていた
店の中でも何となく暖まらない
冬はそこまで寒くなかったくせにいつになっても春がこないせいだ
曇ったおかげで太陽の熱はここまで届かないのだ
もっとちゃんとしたコートを持ってくれば良かった
4月に入っても桜は咲かない
私達二人にとっても桜が咲いたとは言い難い現状だ
世界がどうできたのか知る術はないけれど
何らかの事象によって物質がうまれたのだろうというのは納得できる説明だ
何らかの事象によって地球という星ができたのだろうも納得できる
その表面に動物という形をとった物質がうろちょろしているのだろう…納得できる
世界は自分を中心にまわっているわけじゃないんだぞ
という台詞をさも満足げに言う人をよく見かける
相手の心理を解説してあげる立場に立てた事に満足感を得ているのだろうか
私はその度に結局単に『お前は我儘だ』だとか『自意識過剰だ』と言いたいだけだったんだろうと想像する
そもそも世界は自分を中心に回っているじゃないか
時に人類は信仰心を持つことがあるがあれは何だろう
どんなに客観的になろうとしても人間で有る限り限界があるから神様という代理の完璧な視点を想像したんじゃなかろうか
しかしいくら冷静になろうとも
世界の理なんて知ることは出来ないし
いっさいの主観を取り除いた客観を持つことは出来ない
人間である以上、それ以上の事は分からない
それなのに
簡単な言葉で分類し、それで分かった気になるのは単なる傲りだ
分かった気になりそれ以上考えようとしないのは単なる怠慢だ
あくまで自分の目に映ったら物しか見えず
自分の耳に入った事しか聞こえず
口に含んだ物しか味わえず
触った物しか感触は解らず
嗅いだものしか匂いは分からない
そんな限定的な視点からしか世界を見ることが出来ないのだから
世界を平等に見るのは不可能だ
うーんと唸りながら考え込む君を眺める
その表情は多分次の言葉に何を言うか迷っている時のものだ
どれだけ伝わったのか分からないし伝えられたものをどれだけ受けとめられたのか分からない
微妙な輪郭はいつか溶けてしまいそうで怖い
コーヒーを追加で飲むとまたコーヒーですかと笑われた
意外と人に見られていて驚く時がある
単に私が人間の事を忘れかけていただけかもしれない
外に出ると月が浮かんでいる
宅浪するので、またいつでも遊びに誘って下さい
カラオケの練習して待ってます
そういって笑う後輩を改札まで見送った
家までの道を歩いているとメールがきた
多分電車に乗っている間に書いたのだろう
顔文字がやけにあらぶっていらっしゃる
私はあの子が今日何を思ったのか文字どおりにしか分からない
普段見ているなかでテンションが高めだったなというくらいで
あの子にとってあの子の日常生活の中で今日がどういう位置なのかは分かりようがない
強いていうなら想像は出来る
想像する事ででしか人間はわかりあえないんだと思う
分かった気になって相手の性格を分類してしまえば…想像する事を止めてしまえばそれ以上は近寄れない
月が煌々としている
夜になってようやく晴れたようだ
未来は分からないし
分からない事に希望や夢を託したくないが
暖かい春が来ることを願った